こんにちは!ルームトリップです
「和モダン」は その名の通り、日本伝統的な”和”の要素と現代的な”モダン”を掛けあわせたインテリアスタイルで、日本の中でも人気があります。
そんな和モダンは、一見すると簡単にもできるように思えますが、実際に試してみると
と悩むこともあると思います。
そこで今回は、そんな簡単そうで難しい和モダンを、4つの要素に分解して押さえるべきポイントを紹介していきます。
この記事でわかること
- 和モダンスタイルの特徴「内装様式」「家具」「配色」「素材」
これから家具を揃える人や今のインテリアに満足していない人もぜひ参考にしてみてください!
この内容を紹介した動画
和モダンスタイルの特徴
和モダンインテリアは、日本の伝統的な内装様式を現代的にアレンジしたスタイルで
日本の伝統的な畳や障子ふすまなどを使いながらも、直線的でスタイリッシュな空間が特徴です。
そんな和モダンの特徴をキーワードで表すと
「床座」「洗練」「直線的」「格子」「木素材」です。
このスタイルでは、床座の空間が基本になり、日本の伝統的な畳や障子ふすまなどを使いながらも、スタイリッシュな空間が特徴で、ものを少なめにシンプルに飾るのがポイントです。
ちなみにそんな和モダンを大きく分けると2種類に分類できます。
1つは、和を現代的に解釈したもので、もう1つは、和の要素の中に、モダンデザインの要素を組み合わせたものです。
↑和を現代的に解釈
引用:CONNECT
↑和の要素の中に、モダンデザインの要素
細かく分けると、この2つをミックスしたり、和と掛け合わせるモダンの種類が何かによっても雰囲気がかなり変わってきますが、大きく分けると、この2つが和モダンの基本となります。
和モダンのコツ①内装様式
和モダンをつくるための方法は、部屋の様式が、和室の場合と洋室の場合で少し異なります。
和モダンは、和とモダンの組み合わせなので、和室の場合は、モダンの要素を多く取り入れ、洋室の場合は、和の要素を多く取り入れるとらしさが出ます。
まず和室ベースの場合。
昔ながらの和室に和モダンを取り入れるなら、部屋の中でも広い面積を占める床や壁にモダンの要素を取り入れるといいでしょう。
例えばこの部屋は畳にラグを敷いた例です。畳の大半がラグで覆われることにより、和の要素が軽減されます。
引用:カッシーナ
そして洋室ベースの場合。
洋室をベースにする場合は、和室の場合とは逆に和の要素を多く取り入れると和モダンらしさが出やすいです。
例えば床には、置き畳を置いたり、壁には和を表すディスプレイを飾ったみたり、和紙の照明を取り入れたり、窓にはカーテンの代わりにウッドブラインドや素材感のあるスクリーンなどを選ぶと和モダンらしさが出やすいです。
引用:QUANVAST
和モダンのコツ②家具選び
和モダンの空間を目指す場合は、基本的には低めの家具で揃えるのがオススメです。
日本には昔から、畳や床に座ったり、そこに布団を敷いて眠る文化や生活様式がありました。そのため低めの家具を選ぶと、和の雰囲気が強くなりやすいです。
また日本の家具の特徴ですが、日本の家具には、職人のこだわりと木のぬくもりを大事にする文化があり、細部にこだわった、シンプルでスタイリッシュなフォルムが特徴です。
これらの特徴を持った家具を部屋の中に取り入れると和モダンらしさが出ます。
また和モダンの家具を選ぶ時の注意点として、基本的には、和の古道具は避けて、現代的にデザインされた和モダン家具を選ぶといいでしょう。
部屋の一部に取り入れる分には構いませんが、和室に古道具を多く使いすぎると、和モダンというより昔ながらのレトロな空間になってしまいます。
これはこれで趣のある空間だとは思いますが、和モダンのイメージとはほど遠くなってきます。
反対に、和を現代的に解釈した家具を使うと、同じ和室でもかなり現代的な印象になります。これは意外と見落としがちですが、和モダンインテリアをつくる上で重要なポイントのひとつです。
ただ前提として、ベースが洋室などで現代的な要素が強い場合は、古道具を合わせてバランスを取るのもありだと思います。
そして和モダンの代表的な家具と言うと。
例えば、イサム・ノグチ氏がデザインしたAKARIシリーズの照明やテーブル、柳宗理氏がデザインしたバタフライチェア、長大作氏がデザインした低座椅子などが和モダン家具の筆頭として挙げられます。
引用:MoMA Design
引用:天童木工
ちなみに和の空間の中に、モダンデザインの家具を組み合わせる場合に気にするべきなのが、和と組み合わせる「モダン」の要素を定義づけて統一することです。
これはどういうことかというと、
例えば、和との相性がいいインテリアというと「北欧」や「シンプルモダン」「ナチュラルモダン」など様々ありますが、
「北欧和モダン」なら取り入れるのは、「和」と「北欧モダン」の要素に絞り
「シンプル和モダン」なら「和」と「シンプルモダン」の要素に絞り
「ナチュラル和モダン」なら「和」と「ナチュラルモダン」の要素に絞るということです。
引用:フリッツハンセン
↑和×北欧
引用:カッシーナ
↑和×シンプル
引用:Pinterest
↑和×ナチュラル
これらのモダンの種類を混ぜ合わせると、和モダンというよりは、和風の部屋に色々な家具が置いてある、チグハグでカオスな空間になってしまうこともあります。
モダンを定義づけて統一する。これも和モダンをつくる上で重要なポイントです。
ただ例外として、ミックスインテリアといって、いくつかのインテリアスタイルを混ぜて組み合わせる手法もあります。少し難しい手法ですが、これらをまとめる自信がある人は複数のインテリアの様式を混ぜ合わせてもいいと思います。
和モダンのコツ③配色のポイント
和モダンの配色には、大きく分けて2つのパターンがあります。
和の配色をベースにする場合と、モダンな配色をベースにする場合です。
まず和の配色を考えるには、和の伝統色が参考になります。
例えば、藍色、若草色、茜色、藤色などのアースカラーや黒などの暗い深みのある色味を取り入れると和の雰囲気が増します。
また和モダンにまとめる場合は、ベースを白や黒などの無彩色とライトブラウン、ベージュなどでまとめ、緑や赤などの強い色は一部にアクセントとして使うことでシンプルにまとまりやすいです。
またモダンな配色をベースにする場合、家具の話のときにも少し触れましたが、ポイントになるのが、モダンを定義づけて統一することです。
「和」と「シンプルモダン」なら「シンプルモダン」のカラーを取り入れ、「和」と「ナチュラルモダン」なら「ナチュラルモダン」のカラーを取り入れましょう。
引用:カッシーナ
「和」と「シンプルモダン」
引用:Pinterest
「和」と「ナチュラルモダン」
そして部屋に選ぶインテリアの配色を決める前に確認したいのは、ベースとなる部屋の配色です。
和の空間でよくあるのは、暗めの古民家タイプと明るい白木タイプで、ベースがどちらかによって合わせやすい配色や家具の種類が変わります。
古民家タイプの場合、コントラストが強く洗練された印象になり、ビンテージの家具などと相性がいいです。
そして明るい白木タイプの場合、暖かく優しいナチュラルテイストの雰囲気になり、北欧などのナチュラル系の家具とも相性がいいです。
自分の部屋がどちらかを考えて、家具や配色を決めると部屋の統一感を出しやすくなります。
和モダンのコツ④素材のポイント
和モダンのインテリアには、杉やヒノキ、竹、和紙、畳、漆喰など、和の天然素材を取り入れるとらしさが増して見えやすいです。
またベースが和室など、和の要素が強い部屋であれば、反対にガラスやアイアンなど現代的な素材を組み合わせてバランスを取るのもありだと思います。
具体的な事例でいうと
例えば、この部屋では、白色の塗装壁と明るい木材と障子と畳の組み合わせでできたベースの空間に和紙の照明や木製家具を合わせて、全体的な調和をとり、和モダンを演出しています。
また、この部屋では、白色の塗装壁と濃い木材と床の明るい木材の組み合わせでできたベースの空間にレザーやステンレスを使った家具とラグを合わせて、コントラストをつけて、和モダンを演出しています。
引用:フリッツハンセン
このように、和のイメージがある天然素材で調和をとったり、和とモダンの素材を合わせて、コントラストをつけることで和モダンを演出できます。
和モダンのコツ⑤シンプルにまとめる
和モダンの押さえるべきポイントを4つの要素ごとに話しましたが、その上で重要なのが、家具や小物をシンプルにまとめることです。
またシンプルにまとめた上で、空間の1箇所だけ個性を出して、視線が集まる見せ場を作ると部屋の印象がぐっとよくなります。
この視線が集まる見せ場のことをインテリア用語で「フォーカルポイント」といいます。
これは「注視点」「目を引く点」を意味する用語で、インテリアを選ぶ上で重要なキーワードです。
フォーカルポイントをつくるには、例えば花器を飾ったり、特徴的な家具を取り入れたり、和紙の照明を選ぶ方法があります。また、景色のいい部屋であれば、景色をアクセントにするのもいいかもしれません。
部屋をシンプルにまとめて、フォーカルポイントをつくる。このポイントを押さえることで、和モダンの雰囲気に近づけることができます。
和モダンのコツまとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、簡単なようで意外と難しい和モダンの特徴を解説してみました!
和モダンは、温もりがありながら、スタイリッシュさを感じるインテリアで、昔ながらの和の空間や床座の生活が好きな人にオススメです。
これから引越しをする方や家具の買い替えを考えている方はよければ参考にしてみてください!